省力化補助金の加点項目一覧|
第8回の10項目と要件・次回への準備
第8回の一般型の加点項目は10項目です。第8回の応募受付は2026年10月16日(金)17:00に締め切られました。第9回の公募予定は公表されていますが(公募スケジュール)、第9回の加点項目は、2026年10月17日時点で公表されていません。認定の取得や賃金の実績のように準備に時間がかかる項目は、次回を見据えて早めに確認しておくと選択肢が広がります。加点は採択を保証するものではありません。
第8回の加点項目は10項目(一覧)
第8回公募要領「5-2. 加点」より(⑧のダウンロードは応募申請の手引き、③の「掲載中」は運営サイトの案内による)
| 加点項目 | 要件 | 何で判定されるか(第8回) |
|---|---|---|
| ① 事業承継・M&A | 過去3年以内に事業承継・M&Aを実施 | 過去3年以内の実績 |
| ② 事業継続力強化計画 | 有効期間中の認定がある(連携型を含む) | 有効期間中の認定の有無 |
| ③ 成長加速マッチングサービス | 締切日時点で挑戦課題が「掲載中」 | 応募締切日時点の掲載状況 |
| ④ 地域別最低賃金引き上げ | 2024年10月〜2025年9月の賃金実績で判定 | 指定期間の賃金実績 |
| ⑤ 事業場内最低賃金引き上げ | 2026年6月と申請直近月の比較で55円以上の引上げ | 比較月と申請直近月の賃金 |
| ⑥ えるぼし | えるぼし認定を受けている | 認定の有無 |
| ⑦ くるみん | くるみん認定を受けている | 認定の有無 |
| ⑧ 省力化ナビ | 締切日までに申請用のGビズIDプライムを入力して利用 | 応募締切日までの利用(PDFのダウンロード) |
| ⑨ 健康経営優良法人 | 「健康経営優良法人2026」の認定 | 指定年度の認定の有無 |
| ⑩ 生産性向上支援センター | センターの支援で作成した計画書を提出 | 支援を受けて作成した計画書の提出 |
名称・要件は第8回公募要領(2026年8月公表・9月18日改訂版)の記載を要約したものです。正式名称は下の「項目別の要件」をご覧ください。加点項目は公募回ごとに見直されるため、申請前に第8回公募要領(PDF)の原文をご確認ください。
次回の公募に向けて——準備にかかる時間で3つに分ける
第8回の加点項目をもとにした整理です(2026年10月17日時点)。次回の加点項目は、公表後に公募要領で必ず確認してください。
A. 公募期間中の手続きで対応できる(第8回の例)
⑧省力化ナビと③成長加速マッチングサービス。第8回ではどちらも応募締切日までの手続きで要件を満たせました。どちらも無料のWebサービスです。次回も同じ項目が設定された場合は、下の手順1〜3で進めます。
B. 認定・計画書の取得に時間がかかる
②事業継続力強化計画は、中小企業庁の案内では申請から認定まで標準で約45日とされています。⑥えるぼし・⑦くるみんは行動計画の策定などを経て認定される制度、⑩生産性向上支援センターは複数回の伴走支援を受けて計画書を作る仕組みです。⑨は、第8回では「健康経営優良法人2026」の認定が条件でした。次回どの年度の認定が対象になるかは公募要領で確認してください。次回を見据えるなら、最も早く着手したいグループです。
C. 過去の実績で決まる
①事業承継・M&A(過去3年以内)、④地域別最低賃金(2024年10月〜2025年9月の雇用実績)、⑤事業場内最低賃金(2026年6月と申請直近月の比較)。いずれも賃金台帳や契約書類などで、要件を満たしているかを確認します。④⑤の対象期間・比較月・目安額は公募回ごとに更新されています。次回の数値は公表後に確認し、賃金台帳で裏付けられるかを確かめます。
GビズIDプライムを確認する
申請と⑧省力化ナビで同じGビズIDプライムを使います。未取得なら最優先で手続きしてください(取得に日数がかかります)。
省力化ナビで解決策のPDFをダウンロードする
「省力化ナビ」の利用時に、申請に使うGビズIDプライムを入力し、解決策のPDFをダウンロードします。IDが申請時のものと一致しないと加点を受けられません。
成長加速マッチングサービスに挑戦課題を登録する
GビズIDでログインして会員登録と挑戦課題の登録を行い、マイページでステータスが「掲載中」になっていることを確認します。締切日時点で掲載中であることが条件です。
認定・計画書・賃金台帳を棚卸しする
B・Cの項目について、認定通知や受付番号、生産性向上取組計画書、比較月と直近月の賃金台帳など、根拠となる資料が手元にあるかを確認します。
項目別の要件・申請時に必要なもの
入力・添付の要否と、つまずきやすい点
①事業承継又はM&Aを実施した事業者に対する加点
過去3年以内に、事業承継(株式譲渡等)により設備・従業員・顧客などの経営資源を一体として引き継いだことが条件です。添付書類は「事業承継又はM&Aを実施したことがわかる確認資料」です。対象となる事業承継は、株式譲渡または相続・贈与により法人と個人間で承継した場合、または同一法人内で代表者が交代した場合に限られます。
②事業継続力強化計画/連携事業継続力強化計画に対する加点
応募申請時に、認定の受付番号(0から始まる半角数字10桁)と計画の実施期間を入力します。紙申請で認定を受けた場合は受付番号がないため「紙申請」と入力します。「有効な期間」の認定が条件なので、実施期間が終わっていないかを確認してください。申請システムでの実施状況の振り返り報告や、複数回の認定取得で加点が上乗せされます。
③成長加速マッチングサービスに登録している事業者に対する加点
中小企業庁が運営する無料のマッチングサービスです。GビズID(プライムまたはメンバー)でログインし(新規の会員登録にはGビズIDプライムが必要)、プロフィールと挑戦課題を登録します。運営サイトの案内では、応募締切日時点で「掲載中」の挑戦課題が1件以上必要で、「掲載終了」になっていると要件を満たしません。財務情報などの任意項目は未入力でも、挑戦課題が掲載中であれば要件は満たされるとされています。
④地域別最低賃金引き上げに係る加点
2024年10月〜2025年9月に、「当該期間における地域別最低賃金以上〜2025年度改定の地域別最低賃金未満」で雇用する従業員が全従業員の30%以上を占める月が、3か月以上あることが条件です。添付書類は【指定様式】地域別最低賃金引き上げに係る要件確認書です。この条件と様式は、一般型の補助率を2/3に引き上げる「最低賃金引き上げに係る補助率引き上げの特例」の要件と共通です。対象期間の月ごとに、該当する賃金帯の従業員の割合を賃金台帳で確認します。ただし加点と特例は別のもので、希望する場合はそれぞれ応募申請時に申告します。申告していない加点・特例は受けられません。
⑤事業場内最低賃金引き上げに係る加点
添付書類は【指定様式】事業場内最低賃金引き上げに係る要件確認書です。事業場内最低賃金は「補助事業を実施する事業場内で最も低い賃金」と定義されています。比較するのは2026年6月と応募申請直近月で、引上げ額が55円以上であることが条件です。比較月と目安額は第7回(2025年7月比・63円)から第8回で変わっています。第7回向けに準備した比較データはそのまま使えません。応募申請の手引きの記入例では、応募申請月の前月を「直近月」として比較しています。
⑥⑦えるぼし加点・くるみん加点
えるぼしは女性活躍推進法、くるみんは次世代育成支援対策推進法に基づく認定で、いずれも行動計画の策定などを経て都道府県労働局で認定を受ける制度です。第8回公募要領の提出書類一覧には、これらの加点のための個別の添付書類は挙げられていません。申請時の入力方法は、申請システムの案内でご確認ください。
⑧省力化ナビ加点
中小機構の「省力化ナビ」は、業種別の取組事例やツールを無料で提供するWebサービスです。応募締切日までに、申請に使うGビズIDプライムを入力して利用し、解決策のPDFをダウンロードします。公募要領は申請時と省力化ナビ活用時のGビズIDプライムの一致を条件としており、一致していないと加点を受けられません。応募申請の手引きでは、締切後にダウンロードした場合は加点の対象外とされ、ダウンロードするPDFは申請する業種と異なる業種や解決策のものでも可とされています。閲覧しただけで終わらせず、ダウンロードまで行ってください。社内で別の担当者が別のIDで利用した場合などにも注意が必要です。
⑨健康経営優良法人加点
対象は「健康経営優良法人2026」の認定を受けている事業者です。2026の認定法人は2026年3月9日に経済産業省から発表されました。次回どの年度の認定が対象になるかは、次回の公募要領で確認してください。
⑩生産性向上支援センター利用加点
添付書類は、センターの支援を受けて作成した「生産性向上取組計画書」です。応募申請の手引きでは、計画書と「支援申込書」を1つのPDFにまとめて添付するよう案内されています(都道府県によって計画書の名称が異なる場合があります)。センターは2026年4月1日に全国47都道府県のよろず支援拠点内に設置された公的支援機関で、支援を希望する場合は近隣のよろず支援拠点に問い合わせます。近畿経済産業局の案内(2026年4月1日発表)では支援は計10回程度・現場訪問型とされています。地域により運用が異なる場合があるため、詳細は近隣のよろず支援拠点にご確認ください。未着手なら次回以降の公募に向けた準備と考えるのが現実的です。
加点を受けた後のリスク——減点と未達の扱い
申告した内容は、採択後も確認されます
審査要件に合致した場合にのみ加点されます
公募要領は、加点項目の一部について根拠となる添付書類を提出させ、審査の結果、要件に合致した場合にのみ加点するとしています。様式の記入漏れや根拠資料の不足があると、申告しても加点されない可能性があります。
減点賃上げに関する加点で採択され、要件未達の場合
中小企業庁所管の補助金で賃上げに関する加点を受けて採択されたにもかかわらず、申請した加点項目の要件を達成できなかった場合、効果報告等で未達が報告されてから18か月の間、中小企業庁所管の補助金への申請で大幅に減点されます(災害で著しい損失を受けた場合など、正当な理由が認められる場合を除く)。対象には省力化投資補助金のほか、ものづくり補助金・持続化補助金・事業承継・M&A補助金・成長加速化補助金などが含まれます。
賃金効果報告では賃金台帳の提出が求められます
事業計画期間の1年目が終了した後の最初の4月から5年間、毎年効果報告を行い、事業場内最低賃金の確認のため賃金台帳の提出が求められます。賃金に関わる加点を申請する場合は、申告内容を賃金台帳で裏付けられるかを申請前に確認してください。
減点過剰投資と判断された場合
特定の期間に類似のテーマ・設備の申請が集中した場合は別途審査が行われ、過剰投資と判断された申請は減点されます。
返還加点とは別に、要件未達で返還となるルールがあります
1人当たり給与支給総額や事業場内最低賃金の基本要件、大幅賃上げによる上限引上げの特例要件を達成できない場合は、補助金の返還が求められます(加点の減点とは別のルールです)。詳しくは賃上げ要件の解説をご覧ください。
加点とは別に「審査で考慮」される事項
第8回公募要領「5-1. 書面審査(政策面)」より
アトツギ甲子園の出場者
事業承継を契機とした新しい取組の評価に関連して、アトツギ甲子園ピッチ大会の出場者は審査で考慮するとされています。
イノベーション製品の導入
革新的で優れた省力化技術を持つ中小事業者の製品を導入する場合、製品の革新性や製造元が中小事業者であることを示す追加資料を提出し、認められれば審査で考慮されます。考慮を希望する場合は、導入予定の機器装置のカタログや説明資料の提出が必須です。
米国の追加関税措置の影響
関税の影響を受け、審査での考慮を希望する事業者は、関税影響を受けている事業者用の【指定様式】事業計画書に、影響の内容や本事業による効果を記載します。
加点は審査の一部にすぎず、評価の中心は事業計画書の内容(省力化の必然性・効果の定量化・実現可能性など)です。審査の論点と書き方は事業計画書の書き方、次回の日程と準備の逆算は公募スケジュール、一般型の要件全体は一般型の申請要件をご覧ください。
よくある質問
加点は何点もらえますか?いくつ取れば採択されますか?
認定経営革新等支援機関や専門家に依頼すると加点されますか?
省力化ナビや成長加速マッチングサービスを、申請を手伝う人のGビズIDで登録してもよいですか?
カタログ注文型にも加点項目はありますか?
第8回の加点項目は、次回の公募でも使えますか?
取れる加点の確認から、ご相談ください。
「次回の公募で取れそうな加点はどれか」「賃金台帳で要件を裏付けられるか」の確認からお手伝いします。採択を保証するものではありませんが、見通しを一緒に整理します。
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